2022年 ひなまつり

◀︎チラシ画像

 

会期:2022年3月19日(土)~3月21日(月)

時間:10:00~15:00

 

 

柏倉喜作家に伝わる「押絵雛」を特別公開いたします。立体の雛人形とはまた変わった魅力があります。

下記には現在展示されている「押絵雛」の解説を掲載しております。本物と見比べながら、ぜひご覧ください。

 

▶︎押絵雛 解説

 

 

また、20日は八坂神社倭舞保存会の子供たちによる巫女舞の披露、21日には香木を焚き香り比べる「組香」というお香体験もあります。カフェで一息付きつつ、様々な体験をお楽しみください。

2022年 公開にあたって

かつて人形が飾られたのは、茅葺き屋根の主屋の上段の間(8畳)と下の間(8畳)でした。残念ながら平成21年に主屋が取り壊されたため、人形が公開されたのは平成18年頃が最後になっていました。

 

さらに、これまで人形を展示してこられた6代当主 柏倉宏聿氏が令和3年3月お亡くなりになりました。そのため、人形を扱った経験者がいないなかで、手探りで公開の準備を進めてきました。基本的には中山町教育委員会が作成した目録をもとに、公開時の古い写真を参考にしています。

 

準備を進めるなか、25年ほど前に3年続けて喜作家の雛人形を京都から見に来られていた人形師 林 駒夫氏(人間国宝)とのご縁がありました。久しぶりに展示公開したい旨を相談したところ、アドバイスを頂戴することができました。以前の展示写真では組み合せていない屏風や小物の活用は、林 氏の助言によるものです。

 

現時点で展示できる場所は、蔵に続く通りの間(6畳)一間だけです。所蔵品すべての展示は空間的に難しいので、今後2年か3年に分けてご覧いただけるよう計画しています。

 

今年は、押し絵人形を中心に展示しました。喜作家の4代当主 雪章と姉きよ の手作りの人形です。

どうぞ、ごゆっくりご覧ください。

展示準備風景

押絵雛 解説

段飾りの押絵人形

花魁道中の押絵人形

これら7体の人形はすべて雪章の作で、段飾りの押絵人形に比べて奥行があり、より立体的に作られています。この作品を作る際の〈傘を持つ男〉の下絵らしい一枚が残っています。

人形の裏書きによると〈花魁〉と〈一番後ろを歩く女性〉は明治28年(雪章17歳)に作られています。その25年後の大正9年、この2体の改修を行い、そのほかの5体は大正9年〜10年にかけて新たに製作されました。

押絵人形は専用の台に竹の棒を挿して固定しますが、この〈花魁道中〉の7体の台だけは布貼りの化粧が施されています。人形の足元にもご注目ください。