2024年 ひなまつり

今年は内裏雛に加え、能・歌舞伎・神話などを題材にしたもの、源義家や日清戦争の押絵人形を展示します。

手づくりの人形たちの表情や、細かな刺繍や手の込んだ衣装などが注目です。勇壮で迫力ある人形をお楽しみください。

 

【公開日】2024年3月16日(土)17日(日)20日(水・祝)

     10:00~16:00 (最終入館15:30)

 

喜作家は、2024柏倉九左衛門家ひなまつりの第3会場です。

今年は4家をめぐる「家印集め」(スタンプラリー)も開催。家印集めや他会場の詳細は 2024柏倉九左衛門家ひなまつりHP でご確認ください。

  

柏倉雪章と人形についての概要はこちら → 柏倉雪章と人形

 

会場で配布したリーフレットをダウンロードできます。

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2024喜作家ひなまつりリーフレット
A4サイズ両面、2つ折りです
リーフレット2024 完成版.pdf
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能人形 ー 熊野・石橋・松風

「熊野(ゆや)」「石橋(しゃっきょう)」「松風」の各演目の重要な場面が表現されています。この4体について「頭も面も桐の木にとの粉を塗り、その上に胡粉を塗って製作したもの」と記録が残されています。東京の老舗人形店から取り寄せた内裏雛の頭と比べて、手づくりの素朴さが見てとれます。箱書きによると「熊野」「石橋」は、雪章が亡くなる前年(大正13年)に完成しています。

立体的な押絵人形 ー 天岩戸・碁盤忠信

洞窟に隠れた太陽の女神アマテラスオオミカミが、再び姿を現す場面が有名な日本神話です。この人形は背景を舞台装置のように作り込んで人形を固定していることが特徴です。岩や地面は無垢の木材に彩色を施しています。

押絵でありながら立体感にこだわり、神話の臨場感ある表現に工夫を凝らしています。


 

源義経の身代わりとなり、碁盤を手に戦った佐藤忠信の伝説がモデルとなっています。明治時代には歌舞伎や映画も作られました。歌舞伎では明治44年に七代目松本幸四郎の襲名披露興行で演じられたようです。

人形は大正4年の作。近くで見ると、着物の下に太刀とともに義経から拝領した鎧を着ているのがわかります。かなり立体的ですが人形の背面には意匠を施していない押絵人形です。人形の台にも彫り込みや縁取りがあり、特別な思い入れが感じられる作品です。

 


押絵人形 ー 日清戦争・源義家・文屋康秀

富国強兵の旗印のもと、異国に負けじと突き進んだ明治時代。当時、軍神大将の姿が押絵として多く作られ、敬い飾られたそうです。敵国兵と対峙し剣を振りかざす動きのある人形は珍しいようです。敵兵の険しい表情や金糸の緻密な細工も注目です。

ほか、源義家と文屋康秀の押絵人形を展示しました。いずれも3体ずつ組になっています。


過去のひなまつりの様子は こちら からご覧いただけます